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実りのようす


コメ(米)は田んぼでなければつくれないと、
思ってはいませんか?

実は、菜園でもコメは作れます。
日本人の主食のコメ、自分で作ってみませんか?


■コメ栽培のポイント

1.庭に”タンボ”を作ります
2.土作りに1ヵ月かけます
3.株が倒れたら、すぐに収穫します 


コメには、白米の他に黒米、赤米などがあり、
それぞれにウルチ米とモチ米があります。

黒米や赤米は少ない肥料でもよく育ち、
病害虫に強い性質があります。

黒米も赤米も、果皮や種皮に色素があり、
中は白色なので、完全に精米すると白色に
なってしまいます。

そのため、玄米のままか、軽く精米して白米に混ぜて
食べるとよいでしょう。


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植え付け後の生長


■栽培管理

一般的なコメ作りは、十分に暖かくなった4〜5月に
苗を植え付け、9月ごろ収穫しますが、
それよりは少し遅い5〜6月に植え付けし、
10月頃に収穫すると育てやすいでしょう。

・田んぼの準備
まずは庭に田んぼを作ります。

田んぼを作る区画を決め、深さ50pほどのところまで土を掘ります。
区画の周囲をレンガで囲みます。

掘った穴全体が覆われるように、作業用ブルーシートなどの
水を通さないシートを張って、水を溜められるようにします。
レンガの隙間から水が流れ出ないよう、レンガ分の高さまで
覆うようにします。

掘り上げた土と完熟牛ふん堆肥を同量の割合で混ぜ、
そこに油かすを、袋の表示量加えてよく混ぜます。
そのまま1ヵ月ほど放置して、よくなじませます。

1ヵ月たったら、準備した用土を、元の地面の高さまで
埋め戻します。

水の深さが5p程度になるよう、たっぷりと水を張ります。

・タネまきと育苗
コメのタネは、”タネモミ”と呼ばれ、もみ殻を取り除かずに
保存したものです。
タネモミからもみ殻を取り除くと、玄米になります。

タネまき適期は、3月下旬〜4月下旬です。
深さ3〜4cmの育苗箱の底全体に新聞紙をひき、
縁から1cmほど下まで、培養土を入れ、表面を平らにならします。

水をかけて土の表面を十分に湿らせたら、
育苗箱全体にタネモミをまきます。
コメは発芽率が悪いため、かなり厚まきにします。

覆土は厚めにし、たっぷりと水やりをします。
日当りのよい場所で、3〜4週間育苗します。
近くに稲作農家がある方は、分けてもらってもよいでしょう。

・植え付け
4月〜6月、暖かくなってきたら植え付けます。
このとき、苗は本葉3枚程度が適した大きさです。

株間15cm、列の間隔は30cm程度を目安とし、
1ヶ所当たり2〜3本ずつ束にまとめて植えていきます。
苗が浮き上がってこないよう、しっかりと土に挿し込みます。

・水やり
栽培中は、土が乾燥しないよう、こまめに水を張って管理します。
夏の高温期は水が腐りやすいので注意します。

8月頃、出穂(しゅっすい、穂が出ること)します。
出穂から1ヶ月ほどたち、穂が黄色く色づき始めたら、
レンガを一部はずして水を抜き、土を乾燥させます。


■収穫

9月〜10月、穂が垂れて、付け根の部分が黄色くなったら
収穫できます。

カマで株元から刈り取り、数株ずつまとめてワラなどで束ね、
日当りのよい場所にかけ、1〜2週間乾燥させます。


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玄米


◎玄米の作り方
乾燥させた稲は、穂からモミをはずす”脱穀”をします。
手作業で行う場合は、手で揉んだり、ザルなどの目にこすりつけたり、
シートの上で棒などでたたいたりします。


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モミガラ


その後、すり鉢とすりこ木でもみ殻を取り除く”モミすり”をします。
力を入れすぎると米が割れてしまうので注意します。
ある程度すれたら、息をかけてもみ殻を吹き飛ばし、選別します。

ここまでの作業で玄米が得られます。


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白米


◎白米の作り方
白米にするには、”精米”をする必要があります。
空き瓶などに玄米を入れ、棒などで突くと精米できますが、
毎日2〜3時間ずつ行っても、白米にするのに約1ヶ月ほどかかります。

ある程度量がまとまっているのなら、精米機にかけるとよいでしょう。


■病害虫

イネの主な病気には、イモチ病、モンガレ病などがあります。
イモチ病やモンガレ病はカビの一種が原因です。

害虫には、イネハモグリバエ、イネゾウムシ、ツマグロヨコバイ
などがいます。

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