
大玉トマト、完熟して収穫、おいしいです♪
トマトは、果実の大きさによって大玉、中玉、
ミニなどに分類されますが、開花から収穫までの
期間が短い小さいトマトほど育てやすいです。
大玉トマトは果実が割れやすかったり、
病気にかかりやすかったりと、
ミニトマトや中玉トマトに比べて栽培がやや難しいですが、
ポイントを押さえれば、上手に作ることができます。
■大玉トマト栽培のポイント
1.日あたりと風通しよく育てます
2.1本仕立てにします
3.湿度対策をしっかりとします
トマトのうち、果実の重さが200g以上になるものを
一般的に大玉種と呼びます。
家庭菜園でも育てやすい品種としては、
ホーム桃太郎、ロッソロッソや大型福寿、カブリツキ、ズッカなどがあります。
また、ホーム桃太郎EXは葉かび病耐病性が、
サンロードには半身萎凋病や青枯れ病への耐病性が
あるため、こうした品種を選んでも良いでしょう。
■大玉トマトの栽培管理
大玉トマト栽培は難しく思われがちですが、
適正量の元肥でつるボケを防ぎ、
マルチングで初期成育を促進し、
わき芽かきや摘果、摘芯で実に栄養を集中させる など
ポイントを押さえた栽培をすれば、
大きくみずみずしいトマトを収穫することができます。
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トマトの発芽
・タネまきと育苗
大玉トマトの畝幅は120cmとします。
植え付け1週間前に、1uあたり150gの苦土石灰をまき、
よく耕します。
大玉トマトは、植え付けから収穫までの期間が長いため、
肥料の効果が長持ちするように「溝施肥」を行います。
畝の両端からそれぞれ30cmに、深さ約15cmの溝を掘ります。
溝の中に、1uあたり完熟牛ふん6L、化成肥料100g、
熔リン50gをまき、土を埋め戻します。
その後、マルチングをすると水分保持や地温上昇、
泥のはね返りで病気になるのを防ぐ効果や
雑草防止効果が期待できます。
・植え付け
植え付け適期は、4月下旬〜5月中旬です。
マルチングをした場合は、畝の中央から30cm通路側に、
45〜50cm間隔で穴を開けます。
根の活着をよくするため、植え付け前にあらかじめ
穴の中に水をたっぷりと注ぎ、土を湿らせておきます。
根鉢を崩さないように苗を植え付けます。
トマトは下部の一定方向に実がつく性質があるので、
花芽がついた苗なら、花芽の向きを畝の外側に向けると
収穫作業が楽になります。
植え付けたら、たっぷりと水やりをします。
良い苗を選ぶことも、丈夫な株を育てるためには
大切なことです。
良い苗は、本葉7〜8枚で、葉の色が濃く、節間が詰まっているものです。
できれば、花か蕾がついていたほうが良いでしょう。
小さな苗を購入して早植えしてしまうと、
茎葉ばかりが茂って実つきが悪くなることがあります。
・支柱立てと雨よけシート張り
大玉トマトは株を大きく育てるため、
支柱を立てて株をしっかりと固定してあげましょう。
また、トマトは比較的雨が少ない南米アンデス高地原産ですので、
高温多湿の日本の気候が苦手です。
特に大玉トマトは雨に当たると病気になりやすいため、
できれば畝の上に市販の雨よけシートをかぶせて、
雨を当てずに育てる「雨よけ栽培」を行うと良いでしょう。
雨よけをしなくても育てられますが、
実が割れやすくなります。
支柱立てと雨よけシート張りは、植え付け直後に行います。
>>菜園用雨よけシートを各種見てみる

トマトのわき芽=●のところを掻きとります
・わき芽かき
実に養分を集中させて大きなトマトに育てるため、
植え付けの1週間後から、1週間に1回程度、
わき芽かきを行います。
茎と葉の付け根から伸びてくるわき芽を、
すべて取り除きましょう。
できるだけ晴れている日に行います。
指でつまんで横に倒すと、簡単に折り取れます。
ハサミで切ると病気に感染しやすいので、手で採ります。
また、トマトはぐんぐん生長するため、
わき芽かきのタイミングで、伸びた分を誘引してあげましょう。
・追肥
植え付けの1ヵ月後から、2週間に1回追肥を施します。
1株あたり1つまみ(約3g)の化成肥料を株元にまきます。
マルチングをしている場合は、草丈が60cm以上に生長したら、
マルチのすそをいったんはがしてから、
1uあたり化成肥料30gを畝の肩にまき、
クワで軽く耕してマルチを元に戻します。
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第一花房は人工授粉をしましょう
・人工授粉
トマトは最初に咲いた花(第一花房)に実がつかないと、
栄養が茎葉に集中し、花つきが悪くなるつるボケに
なる確率が高くなります。
特に植え付け直後は低温で受粉が不完全になりがちなので、
少なくとも第一花房は人工授粉をしてあげましょう。
1つの花房に花が2〜3個咲いた頃、
筆などで花の表面を優しくなでて受粉させます。
着果を促進するトマトトーンと呼ばれるホルモン処理剤を
使っても良いでしょう。
花にスプレーするだけなので簡単です。
ただし、2度がけは奇形果ができやすくなるので注意します。

トマトは一段目の実を確実に着果させると、生長が良くなります
・摘果と摘芯
大玉トマトは個数を制限して、養分を集中させることがポイントです。
複数の実がついたら、実がピンポン玉大のころ、
1つの果房あたり4〜5果を残して摘果します。
小さめの実を摘果しましょう。
また、下から5番目の花房に花がついたら、
主枝の先端を摘芯します。
摘芯することにより茎葉の成長を止め、
残りの果実に栄養を回します。
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いよいよ収穫〜!
■収穫
真っ赤に熟したら、ヘタの部分をハサミで切り取って収穫します。
開花後55〜60日目が目安です。
朝、収穫すると水分が多くジューシーです。
■病害虫
うどんこ病には注意が必要です。
葉がうどん粉をまぶしたように白くなるうどんこ病は、
湿度が高く、風通しが悪いと多く発生します。
病気の葉を取り除きますが、被害が大きい場合は、
薬剤散布をします。
葉に白い筋がついていたら、ハモグリバエの被害痕です。
白い線の先端に潜んでいるので、指などでつぶしましょう。
>>トマトのタネと苗を各種見てみる
■トマトのわかりやすい育て方に関しては?
>>トマトの育て方.com