-thumbnail2.jpg)
見るからに美味しそうなホウレンソウ畑
ホウレンソウは栄養豊富であり、夏以外は比較的栽培が簡単で、
しかも寒さに強いため、青物が少なくなる冬場にとっても重宝します。
■ホウレンソウ栽培のコツ
1.有機質肥料を中心とし、化学肥料の追肥は行いません
2.酸性土壌、過湿土壌に弱いです
3.果皮がかたく発芽しにくいため、加工した種子を利用します
ホウレンソウは栄養豊富ですが、シュウ酸や硝酸塩を含んでおり、
えぐ味や渋みの原因となるばかりではなく、結石を形成するなど
人体にも影響を及ぼします。
生育後半まで窒素過多になるとこれらの成分が多くなるため、
生育後期からの化学肥料の追肥を避け、できるだけ有機質肥料を
中心とした元肥だけの施肥法を行うと良いでしょう。
-ae304.jpg)
小型プランターでも発芽がうまくいけば大丈夫
.jpg)
こんなに美味しそうに育ちます
■品種と作型
ホウレンソウは、
夏まき用品種と冬まき用品種では、
全く生長が異なるので、
作型に合わせた品種を選定することが
非常に重要になってきます。
また、タネを選ぶ際は、べと病や萎ちょう病などの
耐病性品種を選ぶと、栽培が楽です。
・春まき栽培
3月中旬〜5月中旬にタネをまき、
5月中旬〜6月中旬に収穫する作型です。
アクティブ、マジック、プラトン、マゼランなどの品種が適しています。
・夏まき栽培
6月中旬〜7月にタネをまき、
7月中旬〜8月に収穫する作型です。
寒地や高冷地が適地です。
プリウス、サンパワー、アクティオン、おかめなどの品種が適しています。
・秋まき栽培
9月〜10月中旬にタネをまき、
10月〜3月上旬に収穫する作型で、
ホウレンソウの生育に最も適した栽培法です。
アトランタ、アスパイアー、パンドラ、サンピアテンなどの
品種が適しています。
・冬まき栽培
1月中旬にタネをまき、保温栽培をし、
4月中旬頃に収穫する作型です。
トライ、ソロモン、アクセス2号などの品種が適しています。
そのほかにも、生で食べてもおいしい、ディンプルなどの
サラダ用品種もあります。
■ホウレンソウの栽培管理
ホウレンソウは過湿に非常に弱く、水はけが悪いと
湿害が多発します。
水はけがよく、有機物に富む肥沃な土壌が適しています。
また、酸性土壌にも弱いです。
-1ebe3.jpg)
条間15cmで、深さ約2cmぐらいがよく育ちます
・タネまきと間引き
タネまきの2週間前までに、1uあたり
苦土石灰150g、完熟堆肥2kgをまき、
よく耕します。
1週間前になったら、1uあたり化成肥料30〜50g施して
よく耕し、幅70〜100cm、高さ10cmの畝を立てます。
ホウレンソウのタネはかたく、発芽しにくいため、
果皮に小さな穴を開けたアップシード種子や
果皮を除去したネーキッド種子、
種皮を処理したプライマックス種子などを利用すると良いでしょう。
条間15cmで、深さ約2cmのまき溝をつけ、
1〜2cm間隔にタネをまき、覆土して手で軽く押さえ、
たっぷりと水やりをします。
発芽するまでは乾かさないように管理します。
腐葉土や切りわらなどを敷いても良いでしょう。
本葉1〜2枚と、本葉3〜4枚のころに間引きをして、
株間10cmにします。
.jpg)
トンネル栽培
・追肥と水やり
ホウレンソウは根が深く十分に張るため、
適正な元肥を施してあれば追肥や、
水やりは必要ありません。
ただし、タネまき後、発芽するまでは、
乾かさないように水やりをします。
■収穫
本葉7〜8枚ころから収穫できます。
株間を広げるように、大きな株から間引き収穫をすると、
残った株は日当りがよくなるためより元気になり、
良質なホウレンソウを長く収穫できます。
春になるとトウ立ちしてきますが、やわらかい先端部の茎や
葉は食べることができます。
茎がかたくなってしまった場合は、葉を摘み取って食べると
よいでしょう。
-thumbnail2.jpg)
おひたし、胡麻和えも絶品です
■病害虫
ホウレンソウは葉を食べるため、農薬散布の時期は
十分に気をつけます。
べと病やアブラムシ、シロオビノメイガなどの被害が
出やすいですが、農薬を散布する場合は、
本葉4枚の頃の1回のみとします。
>>各シーズンウのタネを見てみる